2025年版!美容サロントレンドは?~ヘア・リラク・アイから人気トレンドを分析~

 

   ホットペッパービューティーアカデミー研究員  田中 公子氏が見る『アイビューティー業界』-第23回 

2025年版!美容サロントレンドは?
~ヘア・リラク・アイから人気トレンドを分析~

 

ホットペッパービューティーアカデミー田中公子です。本年もよろしくお願いします。今年は巳年。蛇が脱皮を繰り返しながら成長していくように、ホットペッパービューティーアカデミーも新しい挑戦を続け、美容業界の成長と発展に役立つ情報提供ができれば幸いです。2025年1回目のコラムは、データから見る美容サロンのトレンド解説です。Googleトレンドやホットペッパービューティーのデータをもとにご紹介します!

 

文・作表:田中 公子(ホットペッパービューティーアカデミー研究員)

 

<目次>
1.  ヘア「姫カットレイヤー」、人気が急上昇!
2.  ヘア「インナーカラー」に続くのは?「ルーツカラー」!?
3.  リラク「よもぎ蒸し」人気の背景は?
4.  アイ「マツエク」が10代に人気復活! 
5.  アイ「まつげ美容液」の進化は続く
6. アイ「耳つぼジュエリー」で単価アップ?

 

1.   ヘア「姫カットレイヤー」、人気が急上昇!

 

 

ここ数年で再注目されている姫カット。「姫カット」とは、両サイドの髪を直線的にカットした日本発祥のヘアスタイルで、前髪、サイドともにパツっと切り揃えられているのが特徴です。韓国アイドルが取り入れたことで人気が再燃し、SNSでも「姫カット」のスタイリングが数多く投稿されており、若年層に人気が広がっています。

2024年は、「姫カット」に「レイヤー」を取り入れ、ナチュラルに仕上げる「姫カットレイヤー」が注目されています。

※HOT PEPPER Beauty「姫カットレイヤー」の一覧はこちら

Googleトレンドのデータでも、2023年の後半から2024年にかけて人気が急上昇。2025年に入っても勢いは止まりません。「ホットペッパービューティー」の「急上昇ワード」にも、「姫カットレイヤー」がランクインしています。

なお、若年層には「ステップカット」という名称でも広がっています。レイヤーの入れ方次第で「自分らしい」スタイルが実現するため、デザインの差別化ができるポイントになりそう。2025年は、「姫カットレイヤー」/「ステップカット」のカットのバリエーションが増えることで、より多くの人に広がっていくのではないでしょうか?

 

2.   ヘア「インナーカラー」に続くのは?「ルーツカラー」!?

 

 

ホットペッパービューティーの「フリーワード検索ランキング」も、今も根強い人気を誇る「インナーカラー」(髪の内側の一部をハイトーンカラーで染めるデザイン)ですが、デザインカラーのバリエーションはますます増えています。

2024年に注目を集めているのが「ルーツカラー」。
※HOT PEPPER Beauty「ルーツカラー」の一覧はこちら

髪の根元と毛先に異なる色を入れるデザインカラーで、1回の施術で2色のカラーリングを楽しめるだけでなく、根元を暗くしておけば伸びてきた時にプリン状態が目立ちにくいという実用的なメリットもあります。

こちらもGoogleトレンドでは、2024年12月に検索人気度が最高値に達しました。インナーカラーが一斉に広まったのは、2020年のコロナ禍。そこから約5年が経過し、新たなカラーリング手法へのニーズが高まっているのは当然の流れといえるかもしれません。

 

3.   リラク「よもぎ蒸し」人気の背景は?

 

 

ホットペッパービューティーの「リラク」では、20代~40代でトップ10にランクインしている「よもぎ蒸し」。

「よもぎ蒸し」とは、煎じたよもぎの蒸気を下半身からあてることで身体を内側から温めていく温浴です。冷え性の改善を期待するオトナ女性や、妊活中の女性にも人気ですね。実は2021年以降、からのランキング推移をみていくと、「よもぎ蒸し」の順位が上昇傾向にあります。こちらは、「フェムケア」のニーズの高まりが影響しているのではないかと考えています。

 

 

「フェムケア」は、「Feminine(女性)」と「Care(ケア)」を組み合わせた造語で、女性特有のデリケートな身体や健康の課題に対応する製品やサービスを指します。

Googleトレンドのデータによると、「フェムケア」の検索人気は急上昇しており、今後もさらに拡大していくと考えられます。今後もフェムケア需要の高まりに伴って、サロンが女性の心身をトータルでサポートする動きが一層加速していくでしょう。

 

 4.   アイ「マツエク」が10代に人気復活! 

 

 

アイでは、10代の「まつげパーマ」人気に変化が!「ホットペッパービューティー」の「フリーワード検索ランキング」では、2024年10月に10代の1位に「マツエク」がランクインしました。9位には「バインドロック」(1本の地まつげに対して上下にまつげエクステを挟む施術)もランクイン。

実は10代の「マツエク」の順位は、2022年以降上昇しており2023年から1位です。SNSなどの影響で「推し活メイク」という言葉も広がっていますが、「より強い印象を作る目元になりたい」といったニーズが10代にありそうです。この結果、まつげエクステに対する興味が高まっているのかもしれません。

 

5.  アイ「まつげ美容液」の進化は続く

 

 

さらに 2025年は改めて「まつげ美容液」にも注目しています。

コロナ禍で一気に認知度と利用率が高まった「まつげ美容液」ですが、「まつげエクステ」や「まつげパーマ」といった施術を行う際に、“美しい地まつげ”が重要と考える人が増えたことが、その背景にあるといえるでしょう。サロン専売品の人気も相まって、1本あたり約1万円という高単価ながら、コロナ禍では爆発的に売上を伸ばしました。

2024年のトレンドを振り返ると、「まつげ美容液」という一般ワードでの検索はやや減少し、特定の商品名で検索する人が増えているようです。とはいえ、“まつげを育てる”まつげ美容液への需要は引き続き高く、マスク生活を経て“目元の印象”への関心が高まったことも、2025年においても人気が続く理由の一つと考えられます。

 

6.  アイ「耳つぼジュエリー」で単価アップ?

 

 

最後に、芸能人が使っていることでここ最近急激な人気で注目されているのが「耳つぼジュエリー」。ピアスのように見えるストーンパーツがついたアクセサリーですが、シールつきのチタン製のボールで、耳にある複数のつぼを刺激する施術です。耳つぼジュエリーを眉やまつげとセットで提供しているサロンもありますね!アイビューティーサロンでは、眉やまつげの施術にプラスした高付加価値の施術ニーズが2025年も高まりそうですね!

 

データ出典:ホットペッパービューティーアカデミー

①Google Trends(https://trends.google.co.jp/trends

指定した期間や地域における検索ボリュームを、0~100の相対スコア(人気度)で可視化するツールです。これは絶対的な検索数を示すのではなく、期間内の最大検索数を100とした相対的な指標となります。

②ホットペッパービューティー「フリーワード検索ランキング」

 

ホットペッパービューティーアカデミーからお知らせ

 

2025年2月4日(火)
LGBTQ+を考えるトークライブ&ヘアショー開催!

📅日時:2/4(火)19:00~20:30
📍  場所:リクルート本社ビル(東京・八重洲)参加費無料
https://hba.beauty.hotpepper.jp/event/62500/

 

 

💡 イベントの背景
国内ではLGBTQ+の方々が約11人に1人の割合でいると言われています。しかし中には「サロンに行きづらい」「サロンで安心して過ごせない」と感じている方々も少なくありません。
美容サロンは「なりたい自分」を叶えるお手伝いをする場所。
すべての方が「その人らしさ」を大切にし、安心してサービスを受けられるサロンを目指すために、私たちにできることは?
セミナーでは【情報発信】【カウンセリング】【施術中の会話】において気を付けたいポイントをお伝えします。
さらに、認定NPO法人ReBitの方や、LGBTQ+当事者のモデルさんから、実際の美容サロンでの体験談を直接伺える貴重な機会です!

🎤 パネリスト
MERICAN BARBERSHOP 結野 多久也さん、ヌマタ ユウトさん
認定NPO法人ReBit 中島 潤さん
※田中も👩💼 モデレーター登壇予定です。

✂️ ヘアショー
ヌマタ ユウトさん、竹ノ下 慶弥さん

✨新しい取り組みの一歩として
LGBTQ+のお客さまへの対応等を考えることを通して、多様なお客さまのニーズを理解することは、サロンのスタッフの成長にも繋がります!
まだお席に余裕がありますので、ご予定のあう方はぜひご参加ください^^もし周りにご興味を持ちそうな方がいらっしゃれば、リンクを共有いただけると嬉しいです!
https://hba.beauty.hotpepper.jp/event/62500/

 

<寄稿>
田中 公子(たなか きみこ)
ホットペッパービューティーアカデミー研究員
前職は経営コンサルティングファームでIT業界の業務改善に携わる。リクルート入社後、ホットペッパービューティーの事業企画を経て、2012年から現職。
調査研究員として、「美容センサス」をはじめとした美容サロン利用調査や、美容消費の兆しを発信。
セミナー講演、業界誌・一般誌・テレビなど取材多数。(共著『美容師が知っておきたい50の数字』『美容師が知っておきたい54の真実』(女性モード社)ほか)​